〈”触る”だけでも違うのです〉

 

 

 下澤先生の著書に「タッチの極み~心地よい触り方~」という題名の本があります。

シモザワ整体と他の整体院との大きな差の一つでもある、タッチ技術に焦点を置いた本で、手技療法の技術水準の向上を願い、下澤先生の発見・開発した技の一部を公開しています。

 

 本を読まれていない方の為に、少し内容を説明しますと、今までの手技療法の業界では盲点とも言える“タッチ技術”の重要性と、下澤先生が発見した独自の技術内容がとても詳しく書かれています。

 さらにそれを習得する為の練習方法や術者の意識的な話も書かれていて、「この本を読んだだけでも、自然とタッチ技術が向上する」という仕掛けまで施されている、私たち手技療法家にとっては、願ってもない本なのです。

 

 まさしく、神業といえる領域の技術を、科学的に分析・解析し、私達が習得出来るように指導してきた下澤先生だからこそ書けるのです。そして誰かが調べたり発表した事だけを言っていたり、「そう言われている」「そう伝えられている」「そうされている」と、自分では立証出来ていない事ばかりを言っている人には、絶対に書けない本だとも思うのです。

 本の中での技術説明は、かなり噛み砕いてしていますが、なかなか理解するのは難しい本ではあります。ですが、基本はシモザワ整体力学療法という力学的な体の見方や、慧真導気功術という、力の方向性と深さまで的確に気でコントロールするという、2つの大きな考え方と技術が合わさり、編み出されたタッチ技術です。

 

この本を読んだ方の中には、たかがと思っている“触る”という技術に、これほどの奥深さと細やかさがあるのかと驚かれた方も少なくないでしょう。

そして術者の潜在意識が、タッチ技術に大きく影響するなどとは、想像もしていなかったことだと思います。

こんな「たかが」と思えるような小さい事も、突き詰め極めて分析を続けていくことがシモザワ整体の技術そのものであり、シモザワ整体と他との違いでもあり、施術効果に大きな差が出る要素でもあるのです。

それはたとえ、直接下澤先生に指導を受けていないとしても、この事実を知り、それが重要だと考えるか考えないか、さらにはそれを習得する為の努力をしたとしないとでは、施術の技術や効果に、大きな違いが出てきてしまいます。

これは、私がある生徒さんから聞いたお話です。

 

その生徒さんは、ホテルでリラクゼーションのお仕事をしている方です。下澤先生から、直接技術指導を受けていますから、やはり他のスタッフとの技術的な差はあるようで、何店舗もある会社でも、一番の指名率を長年キープしています。

 勿論その人も、職場で下澤先生の話をしますし、ファン的固定客も多く一番稼いでいますから、下澤先生の事が気になっているスタッフは、それなりにいるようでした。

 下澤先生の「タッチの極み~心地よい触り方」が出版された時は、下澤先生の事が気になっていた何人かのスタッフは、その本を買って読みました。

 

 本に書いてある内容は、難しい上に初めて聞く事ばかりで、読んだだけで出来るようになるどころか、理解する事もなかなか出来ませんでしたが、それでも線を引いたり、付箋を貼ったり、何度も読んだり、書いてある出来る事をやってみたり、至って真面目に技を少しでも習得しようと努力をしたのです。

 そんな努力を始めてからたった数日後、変化が現れました。本を読んでいる一人が、「まだ本の殆どを理解していないし、何も出来ていないと思っていたけど、担当した人から、上手で気持ちよかったと褒められた、こんな事を言われたのは初めて」と、驚いた様子で話してくれたと言うのです。

 

 この話をしてくれた生徒自身も、下澤先生に指導を受けた事のない、本を読んで少し努力をしただけの人に、こんなにすぐに変化が現れた事に驚いて、興奮した様子で私に話してくれたのです。

 この話を聞いた時、私はその生徒に言いました。「あなたが一番指名を取れている秘密を、本を読んだ人は知ってしまったんだよ。うかうかしていたら、その人達に抜かされちゃうよ~」と。

 

 下澤先生の技術は、“触る”という事一つ取っても、簡単ではありません。練習に練習を積み重ね、自分の意識を正し、脳の働きまで良くする必要があります。私も、ある程度でも習得するのに、かなりの年月がかかりました。

練習を積み重ねていても、自分が上達しているのか、なかなか自分では分からなかったりもしますが、施術を受けている人にとっては大きな違いに感じられ分かります。それが他にはない、シモザワ整体のタッチ技術なのです。